・これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集
カートヴォネガット
多感な青年期に大浅倉先生のおかげでタイムラグが(当時としては)ほとんどない状態でヴォネガットの著作を読めたことはその後の人格形成に大いに影響を与えていると思う。
というほど大好きな作家のまだ翻訳されていない文章があったんだ!
という驚きと嬉しさで一気に読んでしまった。
久しぶりにヴォネガットを読んだけれども、彼の作品の中でよく出てくる人間は愛情にあふれた20人~30人程の大家族と呼べるコミュニティの中で生活すべきだということを講演の中でも繰り返し話しているのが印象的でした。
現実ではなかなか難しいけど。作品の中に出てくるその大家族は確かに理想的なんだよね・・・人間が皆いつの日か周りの人に対してほんのちょっぴり愛を減らしてほんのちょっぴり親切を増やすことが出来れば良いね。
2000年台の講演まであって、死ぬ間際まで結構精力的?だったんだなぁと思った
まぁ死因も確か家の中の階段で転んでそのままだったと思うので、ケガさえなければ寿命はまだまだあったのだろうし当然かな。本当、死ぬのが少し早かったので残念。
表紙についてくる帯には糸井重里のコピーが載っていますが、これは要らない、むしろ無い方が良かった。
「公園のような講演」て・・・ただのおやじギャグだし(まぁあの人もおやじだから
金貰ってこの程度しかもう出てこないってことなんですかね?)
名前を出すようになってからのコピーライターってつまらなくなったとはよく聞きますが彼の場合はよく顔出ししてるから余計に目立つんですよね。