真夜中のプロジェクト

国立研究開発法人ジプシーのぼんやりした日記

職業としての地下アイドル(読書感想文)

姫乃たま

 

社会学者の宮台真司の推薦文帯付

タイトルは凡庸なうえ、内容を的確に表してはいないが

地下アイドルとそのファン百数十人規模にアンケートをとってそれ以外の人々を「一般人」と称して内閣府などの調査資料と比較する社会学の標準的なテキストだった。

 

個人的には芸能人が我々を指して言う一般人って言い方は、彼らの我々に対する差別意識が見えてしまうのであまり好きじゃない。

芸能人の彼らと我々を分ける上手い表現て他に思いつかないし、まぁ良いや。

こんな辺境のブログに書いても誰にも届かないだろうけどそんな人も居るよってこと。

 

一般人との比較で地下アイドルもそもそも普通の女の子だという事やファンもキモいアイドルオタではなく収入が安定したまともな人が多数であるという事が見える。

特徴的な部分もいくつか出てきて、作者も言及していたが両親に愛されていると思っている割合が一般より高め、虐められた経験も高め、というのは興味深かった。

地下アイドルから見たファンの評価もキモいよりもむしろカッコいいや普通だという意見の方が多数派だったのにも一寸驚いたけど、私の経験上もそういえばそんな感じ。

生身の女性と握手しつつお喋りしないといけないのでコミュニケーションが普通にできる方ばかりでした。

 

私が地下アイドルに通った理由はデジタル全盛以前のフィルムカメラ時代に高い単焦点レンズを買ったのでモデル撮影なら撮影会に行くよりは安上がりだと教えられたからでした。

久保亜沙香さんには毎回フィルムカメラ抱えて2年くらい通いましたかねぇ。

森下純菜さんとパピーラブというコンビを組んで歌うたったりCD出したりしていました。

検索してみたら久保亜沙香さんは舞台女優として頑張っておられるようでなにより。

森下純菜さんも未だ地下アイドルとして頑張っているんですね(42歳かぁ・・・うーむ)

 

枕営業や恋愛話等のキャッチ―なネタが帯に書かれていたのでその辺の内容には期待していたけど肩透かしでした。

 

あと最後の章を「エピローグの様なもの」としてあるのにはこの本に限らず食傷気味。

「~のようなもの」と最初につけたのは誰なのかな?

別にエピローグで間違ってないと思うし、変にひねらなくても「あとがき」で良いじゃんといつも思う。

はあちゅうとかも最終章はエピローグの様なものとか書くよね(偏見)

まぁ良いけど。