恒例の初日レイトショーで見た。
スタッフロールみて最初に思ってしまったこと。
音楽がまーた川井憲次かぁ・・・
でした。
ラスト付近の感動を誘う泣きのシーンはワ―っていう女性コーラスバックの彼特有のいつものやつで、かかっている音楽をパトレイバーや彼の手掛けたその他の作品と変えても気づかないんじゃないかな?と思うくらいいつもの調子でした。
きっと仕事が早くて締切厳守なことと価格がそれに見合う設定にされていて業界では重宝されているんだろうなぁといつも思います。脚本家の武上純希さんも同じ理由で重宝されているんだろうなと思っていますが。
(もうお腹いっぱいで飽きている人って私のほかに居ないのだろうか?)
内容は母親と息子の愛情が主軸になった話で難しくはなかったし面白かった。
文字ではなく布を織ってコミュニケーションを図る種族(美形で長命)のヒロインが戦災孤児を拾って育てるが成長スピードが違うので手足が伸びきった息子の方にいろんな葛藤が生まれるとか。
息子エリアルの母に抱く感情も違和感がなくて判りやすく、素直に感情移入できたので感想文を書いていて改めて感心してしまっている。
血が繋がっていなくてどれだけ彼女が美しくても、自分をここまで守って育ててくれたのは彼女であるのでそれは母であるし、その母を好きという気持ちは「私で本当に良かったの?」という身籠った奥さんが言ってしまった感情とは全然違うし言葉でそれを説明してもなぜか絶対判ってもらえないんだけどまぁそういうもんだよなぁ等と思ってみていた。
現実世界だとこの感情のすれ違いは暫く尾を引きそうだしこれで1本つくれそうなんだけど、本作品では直後に隣国が攻め込んできて結果、国が滅びてしまうのでうやむやになってしまうが、尺時間を考えると詰め込み過ぎになるので次回作に期待w
他にも主人公種族の長命を政治利用されて引き裂かれる男女とかも出てくるし色々な愛情の形を表現しようとしていて盛りだくさん。
どこかで見たようなループものというかヒロインが長命で出会いと別れを繰り返すってな話は導入部でいきなりわかってしまう事だったので、そんな使い古しのギミックには拘らず、各人の感情にウエイトを置いたシナリオは見事でした。
上映後拍手している人が一人だけ居ましたが、アニメ映画だけの文化だよね。
エヴァ以来久しぶりに遭遇したんだけど未だにそんな人居るんですね。