真夜中のプロジェクト

国立研究開発法人ジプシーのぼんやりした日記

謎の毒親(読書感想文)

姫野カオルコ

 

帯に辻村深月の推薦文が書いてあったので買ってみた。

主人公光世に対する両親の対応が毎回酷くて読んでいて途中で気分が悪くなってきた。

 

オムニバス映画と言っただけで怒鳴られて謝らせられるとか、自分の子供を不細工だと言い続けるとか

良い成績をとっても褒めないとかちょっと俄かには信じられない行動が多くて不気味だった。

 

帯の辻村深月の推薦文はすべての毒親を、その子どもを、「謎」という言葉で救う、姫野さんの凄さと優しさに敬服します。

と書かれていたので最後に救いの言葉があるのかと思いきや、最後までそんなものはなくただ謎の親であったというだけで終わってしまった。

フィクションだろうと思って最後まで救いを求めて読んでいたらあとがきによると全て作者に起こった実話だということが書かれていて又ショックだった。

 

親子の形は数多あれど、作者の環境に比べたら我が家はまだまだマシだなぁと思った次第で

作品の読後感は最悪でしたが、自分が居る環境にとっては前向きに考えることが出来て救われた気持ちになりました。