真夜中のプロジェクト

国立研究開発法人ジプシーのぼんやりした日記

創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち(読書感想文)

小島秀夫

 

文庫版が出ていたので購入。

雑誌の連載記事をまとめたものらしい。

 

彼が読んだ本(SFが多い)映画、漫画などの評論というか紹介の本。

中にはwalkman,ipodなどガジェットもあった。

 

読んだことのないSFは読んでみようと思う。

 

walkman,ipodの項で、walkmanは音楽を携帯するだけだったがiPod以降は全てを携帯することになり

「必要なものをひとつ選んで持っていく」という能動的な意識はもう既になく、おかげで本来の携帯の喜びを忘れてしまっているのではないだろうか。

「選択」することこそが持ち運ぶことの醍醐味だったはずなのに。

「選択」を放棄して「自分の全てを殻に入れて運ぶ」事は社会からの隔離にも繋がる。

世の中は人との対立の上にバランスを保っていたはずだ。

まだ携帯化されていないものがあるとすれば、人は次に何を携帯するのだろうか?

これ以上何を持ち出せば豊かになるのだろうか?

また、その便利さの向こうには幸福はあるのだろうか?