宮下奈都
2016年本屋大賞受賞作
本屋大賞受賞作は2015年の3位「ハケンアニメ」が結構面白かったので
大賞はいかほどかと思って期待して購入。
羊(フェルトで作られたピアノの弦をたたくハンマー)
鋼(ピアノの音源となる弦)
森(ピアノの反響空間となる木製の外装部)
を表したタイトルでピアノの調律師を志す青年の成長物語。
結構淡々としている、というか丁寧な描写というべきだろうか?
演奏者によって違うピアノの音を文章でも違いがあるように表現しているのはなかなか凄いと思った。判りやすいというわけではないけど、演奏者によって音が全然違うんだなということをうまく表現できていたように思う。
淡々としてると感じたのは、主人公と弟が祖母の葬式でする会話とか双子のピアニストの片方がピアノを弾けなくなってしまうエピソードとかがもう少し掘り下げても良いんじゃないかな?と思ったりしたので、そう感じた。
双子のエピソードも現実には自分の見たこと聞いたことしかわからないし、楽器店の店員とその顧客という間柄でしかないので、現実だったらあの程度の事しかわからないんだけどね。。