真夜中のプロジェクト

国立研究開発法人ジプシーのぼんやりした日記

シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| (ネタバレあり感想文)

ネタバレありです

 

ゲーム会社時代の先輩方と一緒に見る約束もしているのだけれど有給を取って初日に見る。

2時間30分もあるのでトイレなどが困るから水分はなるべく取らないようにという気持ちで劇場へ行く。

とりあえず発券してパンフの購入列に並んで買ってみると意外と若い男女が多くてちょっとびっくりする。25年もやっているし新劇からしか見ていない人も居るってことだねファンの裾野が広がったからこれだけ長くシリーズが続いたんだよな、若いファンが出来たことで商業ベースでも見込みが立ったおかげで25年も前の作品の完結編を作ってくれて見ることが出来た。

若い世代に感謝。

 

隣りに座った人も結構若い感じだった(結婚指輪はしていたがソロ参加の様子)

最前列は空いていたけど後ろはほぼ満席な感じ。

トイレ中断した人は5〜6人というところ、最後に拍手があったら嫌だなとおもったけど25年前とは客層がそもそも違ってきているので、拍手も無く安堵。

 

ご祝儀でパンフも買って帰りの電車でそれを広げてみたりして左右に座ったスマホゲーをプレイ中の男性に軽く避けられたりした気がするw

 

なんか、続きを見るがうまく動かないのでずっと下にずらします。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンフではじめて知ったけどQのラストでシンジは失語症になってしまっていてそこから復帰する物語になっていた。

最初とにかく喋らないしウジウジしているシンジが嫌いだった、それはTVシリーズの頃からずっと思っていたことで本当に好きになれない主人公だったんだけど後半になって親との対決を決意したあたりから急に大人の顔になり凛々しい主人公になった。

展開は雑で急なんだけど、漸く感情移入できそうな主人公にレベルアップできた様子でココまで来るのに彼は25年かかったのかと思って感慨深くもあった。

庵野秀明のプライベートフィルムという意味合いの強かった作品なので監督本人が結婚したことも大きいのだろうなと思った。

 

TVシリーズから旧劇、前作のQまでアスカと二号機はラストで酷いことされることが多かったのだけれど彼女も今回とうとう報われたラストを迎えることができたのを見届けることができてそれもスッキリした。

劇中はアスカがずっと叫んでいる感じだったので辛そうだなと思ったり、前作までは精神崩壊したりエヴァシリーズに食われたり、使徒になって殺されたりといろいろあったんだけど、今回はラストでかなり報われたので良かった。

 

前作では出なかったトウジやケンスケも成長した姿で出てきて、二アサードインパクトで人類は滅亡したかと思いきや強かに生き残っている人たちで第3村という集落を作って生活をしていたりしてその生活がまるっきり戦前というか戦後直後のようなバラックでの生活だったりして、宮崎駿に昔庵野秀明は群像を描けないと言われたそうだけど、少しは描けるようになってるじゃんということも思った

これも結婚して生活ができたのが変わったことなんだろうなと思ったりした。

 

 親子の対決もゲンドウが死んだ奥さんを追い求める気持ちはTVシリーズから丸わかりだったし、まぁありがちではあったけど逃げずにちゃんと完結させたことに逆に関心してしまった。

 

楽譜のリピート記号「 :|| 」 がついているので、タイトル発表から公開直前まで最初に戻ってもう一回繰り返すのかとうがった見方をずっとしていたのだけどパンフレットでは必ず「:序」

「:破」「:Q」とコロンをつけて書いてあったので、今作のコロンも区切りのような意味合いだけで楽譜のエンド記号「||」なのかな?と思ったりした。

ラストは成長したシンジも出てきたりするし本当に完結したのかもしれないと思ったりした。

 

タイトルが新劇場版からシン・エヴァンゲリオンと変わったのもシン・ゴジラから後に作られたということでプレヴィズやバーチャルカメラを使ったアニメでは珍しい手法を使ってみたりすることも関係しているみたいだった。

アニメでは絵コンテありきでそれ以外は撮らなくて(描かなくて)良いけれども実写の場合はたくさんのカメラで様々な画角で撮影しておいて必要なカットを取捨選択するという手法が多く使われるのでそれを取り入れたいという思いもあったようだった。

(パンフの鶴巻和哉のインタビューにそんなことが書いてあった)

 作りにくかったらしいし:Qまでにあったかっこいい戦闘シーンはむしろなくなってしまったような気がしたので残念だったかな。

 

かっこよい気持ちの良いアクションや思わせぶりなセリフで大風呂敷を広げたりするのが醍醐味の作品だったけど還暦を迎えるとこんな感じに小さく纏めちゃって良いのですかね。

 

庵野秀明にまで結婚して子供を作って育てろと言われるとは思わなかった。

旧劇の気持ちいいの?という右ストレートと同じくらいの威力を持った左フックを叩き込んで来た感じ。

それについては諦観するしか無いのだが。